イベントレポート 2014


2014.12.21 カルアーツTさんによるアニメーション・ワークショップ開催!

本日は留学コース出身で今年8月から渡米し、現在アメリカのカルフォルニア芸術大学(カルアーツ)のキャラクター・デザイン科に通う一時帰国中のTさんに、アニメーション・ワークショップを行なっていただきました!

 

Tさんは、このHPの『カルアーツ便り』でお馴染みなので、読んだ事がある方もいるかもしれませんね。


①まずはカルアーツの1ターム目に受けた授業内容などをスクリーンに写し出しながら自分の体験談を混ぜてお話ししてくれました。色、2Dアニメーション、コンピューターのソフト(MAYA)を使った授業、ストーリーボードと自分が作った作品を見せながら解説してくれるのでとても分かりやすかったです。

シンプルなアニメーション(パラパラ・アニメ)の授業は前日の土曜日に少し指導してもらったのですが、Tさんの小技の効いた(笑)動きにみんな感動していました!

 

②さて、その中から今日はストーリーボードをピックアップしてワークショップを行なってもらう事に… 

 

忙しい合間を縫ってたくさんの参考資料を用意してくれました。ストーリーボードを描く時の注意点として分かりやすさを挙げ、どうしても必要だという理由なく、キャラクターの位置、動きの方向を変えない、という点は実際の名作アニメや実写映画のシーンを選んで見せてくれました。

それらの多くは見た事のあるシーンでしたが、今まで意識をして見ていませんでしたが、言われてみればちゃんと暗黙のルールとして守られている事に気づかされました。

 

③今回のお題は…「出かける」シーン。登場キャラは2人。出かける側、見送る側、と動きの方向性も分かりやすくなるように工夫されたセッティングになっています。

 

お昼休み前に登場キャラクター、どんなストーリーにするかを決められるよう、生徒一人一人声をかけて進み具合を確認しました。今回は完成させる事に重点を置き、パネル数も20パネル以内と決めました。

みなさん集中して描いていますが、なかなか終わらない… 

 

④最後に一人一人『ピッチング』という自分でストーリーの説明を分かりやすくする練習もさせたので、1人5分ずつ欲しい、とTさんから提案があり、参加者が18名でしたので…講評会に必要な時間は90分。制作は14:30まで!

 

このピッチング、やってみると簡潔にストーリーをまとめて話す良い練習になるのです。「ピッチングに時間をかけてしまうとコメントしてもらう時間がなくなっちゃうよ〜」と発破をかけます(イジワルではありません)

無事全員のピッチングが終了し…もちろん全員Tさんにコメントをもらいました(笑) Tさんだけでなくピッチングが早く終わった人は他の生徒からも意見が交わされていましたね。

 

Tさんに全体の講評をしていただき、ワークショップ終了!

 

その後もしばらーくTさんを囲んで質問コーナーになっていましたね。惜しみなくご自分の資料を見せてくれるTさんに感謝!

 

少し前まで生徒だったTさんがわずか数ヶ月で本当に頼もしくなって帰ってきてくれました。

また忙しい学校生活、Film作りが始まるようですが、乗り越えて、またパワーアップしたTさんに会える事を楽しみにしています!本当にありがとうございました!!



2014.10.26 イギリス、Bath Spa大学教員によるワークショップ開催!

本日はイギリスのBath School of Art & Design, Bath Spa Universityの教員、Tim先生がすいどーばた美術学院、留学コースでワークショップを行なってくださいました。ティム先生のご専門はファッション・テキスタイル、ということで、どのようなワークショップをしてくださるのか、とても楽しみにしていました。

生徒にも事前に宿題が出され、準備万端です。

 

まずはバース・スパ大学について学校紹介をして頂きました。日本ではあまり馴染みのない学校、という印象の方も多いと思いますが、それもそのはず、バーススパ大は日本での留学フェアなどにはそれほど参加されていないのです。ですがお話を聞くと、バースという古くからの学生都市にある、歴史のある大学、小規模ながら充実した指導内容という印象を持ちました。

中でもファッションの分野ではイギリス全体の大学の卒業生によるファッションウィークでいくつも金賞を受賞するなど素晴らしい実績を残しています。他にもテキスタイルやインテリア、ファインアートなど、数多くのコースがあります。


今回のワークショップでは、事前に生徒が準備したフロッタージュの素材とティム先生が用意してくださったファッションやインテリアの写真を組み合わすコラージュをしました。

途中、自分が用意した者だけではなく、他の生徒が用意したモノと交換したり、コミュニケーションを取りながら進めるようアドバイスをされていました。


ちょっとした工夫で視点が変わる、と言いますか、今回教わったことは今後もいろいろな制作過程で使って行けそうだな…と思いましたよ。


以前一度ティム先生が学校紹介に来校された事があり、その時に今度は是非ワークショップを、という事で実現した今回のワークショップ、お忙しい日程の中ポートフォリオのレビューまでしていただき、本当にありがとうございました。



2014.10.23 イギリス、ボンマス芸術大学教員によるワークショップ開催!

本日はイギリスのボンマス芸術大学の教員リチャード・ハインズ先生と留学生の窓口であるフランキッシュ千寿さんに来校いただき、すいどーばた留学コースでボンマス芸大の学校紹介とアニメーションのワークショップをして頂きました。

 

まずはボンマス芸大の学校紹介。

ボンマスはイギリスの南、海岸沿いにあり、とても雰囲気のいいエリアです。当コースの講師寺尾先生曰く、リゾート地と言っても良いような土地柄のせいか、きれいな英語を話す人が多く、英語を学ぶ場所としても最適!との事です(あくまでも個人的な見解です^^;)

さて、ボンマス芸大と言えば、パッと思い浮かぶのはアニメーションとフィルム、舞台美術、衣装、メイキャップと言った特殊なコースもある学校。その他、イラストレーションやファインアート、ファッション、建築etc…さすが美大というコースが揃っています。留学コースからも今までに何人も留学しています。

 

今日はその中でも特に人気の高い、アニメーションコースの教員、リチャード・ハインズ先生にキャラクター・デザインのワークショップをしていただける事になりました!!

現在留学コースにはアニメーション志望の生徒も多く居るので、期待度MAX!(笑)

平日で、本来留学コースの授業はないのですが、続々と生徒が集まりました。

 

リチャード先生自信もボンマス芸大卒との事で、リチャード先生の卒業制作のアニメーションを見せて頂きました。卒業後のリチャード先生の職歴も素晴らしく、中でも『ひつじのショーン』での仕事の話は日本でも身近な作品という事もあり、ワクワクしましたね。

イギリスのでのアニメーションのお仕事の話の後、ついにキャラクター・デザインのワークショップが始まりました。

 

リチャード先生はアニメーションのストーリーの構成の事から、キャラクターに何が大切かなど、本当に目から鱗の、ためになる話をしてくださいました。実際にキャラクターを生徒に描かせる時にも、未経験の生徒でも入りやすいように、ポイントを絞ってくださり、アニメーション志望ではない生徒もどんどんキャラクターを描いていましたよ。

アニメーション志望の生徒はより深くキャラクターについて考えなくてはいけない、と気づくきっかけになった事と思います。

…ところで、生徒にキャラクターデザインを描かせている間、リチャード先生もホワイトボードにどんどんキャラクターを描いていました!ホワイトボードに次ぎから次へ産み出されるキャラクターに本当にドキドキさせられました。さすがプロです…感服。

 

ワークショップ後はイギリスのアニメーション志望の生徒のポートフォリオも見て頂きました。それぞれ貴重なアドバイスをもらい、今後更なるブラッシュアップをしていけると思います。

 

リチャード先生、千寿さん、本日は本当に貴重な機会をありがとうございました!!



2014.9.28 第25回特別授業 アニメーション・ワークショップ開催!

9月28日に、第25回となる留学コース特別授業を行ないました。

今回はイギリス人講師、サム・ストッカー先生が留学コースでは、初となる、“アニメーション・ワークショップ”を行なってくださいました。

 

正直、留学コースの講師はそれほどパソコンやソフトに詳しい者がおらず…サム先生から今回の提案があった時には『えっ、やれるの?』と、やや不安でした…

しかし、そこは経験豊富なサム先生、『イギリスでもこのワークショップはやった事があるから大丈夫だよ』と力強いお言葉!

そうなんです、サム先生はイギリスでも、子供から社会人まで、いろいろな方を対象にワークショップを行なっていたそうです。

そういった経験が生徒に安心感を与えているのでしょうね。

 

当日までに用意して欲しい、と言われたソフトをパソコンにインストースし、緊張して当日を迎えました。その他に用意して、とリクエストがあったのは固まらないカラフルな粘土。

 

もちろん生徒にはいつものように今回のテーマ “Revolution" と ”Kimono"についてのリサーチの宿題が出ていましたね。生徒もリサーチする事に慣れてきて、しっかりとやってきていました。

まずはサム先生が簡単にソフトをどのように使う事ができるのか、レクチャーしてくれました。

その後参考になる映像を見せてくださり、グループに分かれてカラフル粘土を使いどのような動きにするか話し合い、ストップ・モーションの “動き”をひたすら写真で撮っていきます。

完成を想像しながら、みんな楽しそうに進めていました。


撮影が終わったグループからデータを回収し、ソフトの入ったパソコンで編集し、お昼休み前にカラフル粘土のアニメーションを発表!

短いものでしたが、動くカラフル粘土に『おー!』と歓声が^^

4つのグループがそれぞれ全然タイプの違う動きのアニメーションを作った事も良かったですね。

 

さあ、お昼休みを挟んで今日のメイン・ワーク、各グループ “Revolution” のテーマにアニメーションを作っていきます。


教室で撮影を始めるグループ、本館の建物に移動して撮影するグループ、私たち講師も見ていて、何が始まるんだろう?とワクワクしながら見守りました。

非常に短い制作時間でしたが、みんなで協力してなんとか無事時間内にデータを受け取る事ができました。 実際には数秒のアニメーションなのですが、撮影した写真の枚数は各グループ200枚以上!

データを読み込んで発表までの間にそれぞれ作品のタイトルロールを作ってもらいました。


今回初めてこのようなストップ・モーションのアニメーションを作った生徒が殆どでしたので、できあがったそれぞれの作品を見て『わー』『すげー』『動いてる!』と喜びと達成感が伝わってきました。

本当に短時間で作ったとは思えない、ストーリーを持った作品になりました。テーマについての話し合いが活きていましたね。

 

今日はあくまでも、こういう事ができるんだよ、とアニメーションを身近に感じてもらうためのワークショップでした。興味を持った方は個人の作品にも取り入れてみてはいかがでしょうか?

 

サム先生、今回も驚きと発見のあるワークショップをありがとうございました!



2014.8.3 第24回特別授業 スケッチブック・ワークショップ開催しました

8月3日に、第24回となる留学コース特別授業を行ないました。今回講師にお迎えしたのは、留学コースで2010〜2011年にかけて留学準備をし、イギリスのUCA芸術大学、BAファッションテキスタイルで3年間勉強し今年卒業、そして今秋、世界の名門校とされる大学院、Royal College of Artsに合格された権瓶千尋さんです。

 

権瓶さんのテキスタイル作品は本当に素敵なのですが、彼女のスケッチブックも素晴らしく、ぜひともスケッチブックのワークショップをしてほしい、と今回こちらからお願いしました。

今回のワークショップは受講生限定でしたので、前の週にいくつかのテーマから好きな物を選んで、素材のリサーチをしてくるよう宿題が出ていました。

まずはスクリーンに権瓶さんのスケッチブックを映し出し、ご自身の体験談を混ぜながら、スケッチブックはどのようなものか、どのような時に必要とされるのか、をお話いただきました。日本ではあまり馴染みがないのですが、海外ではスケッチブックを見せるのは当たり前。要するに、スケッチブックは常に見せるもの、見せるためのもの、と言っても大げさではありません。ですから、ただ文字が並んでいる物ではなく、視覚的にも伝わりやすい物を目指します。

権瓶さんのスケッチブックの美しさ、かっこ良さ、分かりやすさに惚れ惚れ。

さて、みんなもスケッチブックに取りかかります。

『えぇっと、何から始めたらいいでしょうか…?』…そうですよね(汗)ただ見ただけじゃ、やっぱり何から始めたらいいか分からない!権瓶さんは、ではまずこんな事をやってみましょう。と丁寧にアドバイス。私たち講師も勉強になります。

 

そして今日は強力な助っ人(!)留学コースの新講師、新井先生も参戦。新井先生はイギリスのロンドン大学ゴールドスミス校(BA)とスレード校(MA)で勉強されたので、彼女にとっても、スケッチブックは身近な物。二人のアドバイスを受けながら、みんなどんどん手を動かしていきます。

留学コースでは、いつもスケッチブックの大切さは話しているのですが、やはり留学中の学生の話はとてもリアルに伝わってきたようです。特に今年大学院RCAを受験した時に用意したスケッチブックの話などはなるほど、と思いました。権瓶さんのワークショップはとても分かりやすかったです。

 

3時からはみなさんにスケッチブックを見せながらプレゼンしてもらいました。しっかりとプロセスを踏んだスケッチブックのおかげで、みなさんいつもよりも自信を持って発表しているようでした。

その後、権瓶さんと新井先生に留学中の体験談を聞かせて頂きました。学校のことから生活環境、インターンのお話まで、いろいろなお話をして頂きました。

 

権瓶さん、一時帰国中のお忙しい中、とても貴重なワークショップを本当にありがとうございました!

秋からRCAでも頑張ってくださいね。今後のご活躍をお祈りしています。

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2014.7.6 第23回特別授業 サム先生ワークショップ開催しました

7月6日に、第23回目となる留学コース特別授業を行ないました。今回は留学コース特別講師であるイギリス人アーティストのサム・ストッカー先生による“ドローイング&ペインティング・ワークショップ”でした。

 

今回は授業の始めに机でスケッチブックにいろいろなカタチを探すドローイングを行ないました。モノのアウトラインや表面の凹凸。いろいろなカタチが出てきます。その後教室を離れ、本館の建物に移動し、もっと大きなカタチや景色を探しました。紙も大きなサイズを使い、視点を変えるといろいろなものが見えてくる、とみなさん発見できたのではないでしょうか?

教室に戻り、サム先生が今回のワークショップに関連するアーティストの作品画像を紹介してくださりました。

 

今回は朝から集めたカタチのドローイングを元に、1枚のペインティングにします。構成案をいくつも考えてから1つに決めていきます。ランダムに集めたカタチから構成された画面は予測がつかない物であったり、意外な面白さに溢れていました。

 

生徒自身も、いつもと違う表現ができた事を楽しんでいたようです。サム先生のワークショップはいつも生徒の新しい“何か”を引き出してくれますね。サム先生ありがとうございました!

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2014.4.13 第22回特別授業 サム先生ワークショップ開催しました

第22回目となる特別授業は留学コースの特別講師であるイギリス人アーティストのサム・ストッカー先生によるドローイング・ワークショップ”でした。

 

ドローイング、というとどのようなものをイメージされるでしょう?今回は授業の始めに準備運動のように線を描いたり、人物のドローイングをしました。その後サム先生が今回のワークショップに関連するアーティストの作品画像を紹介してくださりました。

グループに分かれ、今回のテーマ(事前に生徒から募集したもの)『Prejudice(偏見)』についてみんなが集めて来たイメージを壁に貼り、意見を交わします。

②今回は3人〜4人のグループが5つ、各グループごとにアイデア出しをしていきます。今日は体験参加の方は3名いらっしゃいました。グループに混ざってどんどん意見を出していきます。

まず、テーマについてグループ毎にマインドマッピングから始めます。

今回のテーマ『Prejudice(偏見)』について各グループ意見を出し合いました。

ポイントは『どこに絵を貼るか?』ドローイング・ワークショップですが、サム先生の大きなテーマである“インターベンション”は今回もポイントになります。(インターベンションについては過去のレポートをご覧ください)

各グループごとにアイデア出しをある程度したら、次は場所探しです。『なぜそこにするのか?』は今日一日何度も問われることになります。

③過去2回が立体のワークショップだったせいか、生徒が立体を使ってもいいですか?と質問がありました。…いや、今回は平面で。やはりモノを作る時に何か制限があるとみんな新しいことをみつける努力をするのですよね。最初は考え込んでいた生徒たちも気づけばどんどん手が動いていました。

お昼休み前にそれぞれのグループに

・Prejudice(偏見)のどの部分にポイントを絞ったのか

・なぜこの場所を選んだのか

・現在の進行状況

を質問し確認して午前中が終わりました。

④午後も引き続き黙々と制作が続きます。えっ、もうこんな時間!?と焦りながらもなんとか完成させました。

最後にいつものように各グループ毎に発表してもらいました。それぞれ、同じテーマから考えたものでしたが捉え方が多様で、大変興味深かったです。先入観に焦点を当てたトリックアートのようなものから、どうして偏見が生まれるのかを流れで表したグループ、偏見は服装で決まる、と服装に焦点を当てて物語のように仕上げたグループもありました。見た目もアイデアもとても面白く、素晴らしかったです。

また次回のサム先生のワークショップも乞うご期待!ですね。

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2014.4.2 Goldsmiths教員によるワークショップ開催しました!

本日は昨年に引き続きロンドン大学ゴールドスミス校の教員である、マーティン・コリーン先生をお迎えして、ワークショップを行いました。

 

マーティン先生はデザイン科の担当ですが、マテリアル(材料)の研究も専門とされています。

 

今回は、普段の授業では滅多に扱うことのない、金属を使ったワークショップをしてくださる、と言うことでしたので、みんな楽しみにしていました。

 

①まずは、金属の元素記号の載ったポスターを使い、物質の説明をしてくださいました。物質が変化するおもしろさ、例えば今回使ったPewter(錫)も金属の固まりが熱することで溶け出し、形を作ることができる。そして冷えるとまた固まりとなる。言われてみればそうだな、と思うことですが、身の回りのものでも形を変えて私たちの生活に関わっているものはたくさんあるのですよね。 

例えば木から紙になり、紙からまた違う素材になったり、アートの視点からこういったことを考えるのはとても興味深いことです。

 

② 今回は時間が短かったため、少し急ぎ気味ではありましたが、始めに今回使う材料についての説明をしてくださり、マーティン先生が実演してどのような材料なのかを紹介してくれました。

今回は…なんと、イカの骨を使って行なう古くからある伝統的な鋳造を行ないます!

イカの骨で作った型から固まった作品が出て来た時にはみんな「おー!」と驚きの歓声があがりました。

③ さて、実際に生徒が材料を手に取って、大きさや質感を確かめながら、まずどんな形にするかイメージをドローイング。今回は特にこちらで決めたテーマはなく、皆さんの自由に形をイメージしてスケッチしていきます。

 

④ イメージができたら実際にイカの骨に形を掘っていきます。金属を流し込むので、注ぎ口の確保など確認していきます。できた人から型をしっかりワイヤーで固定して、粘土で補強します。そして…熱した金属を注ぎます!緊張の瞬間。

 

⑤ 一回でうまく行った人、固定が甘く失敗してしまった人、いろいろでしたが、失敗した人もやり直すことができ、みんな作品ができました。”想像通り”、というよりは少し予想と違ったり、金属がはみ出したことで予想外の面白さがでて魅力ある作品になった人の方が多かったのではないでしょうか?作品作りにはハプニングが付きものです。偶然の産物も作品の魅力の一つですね。

⑥最後にマーティン先生からサプライズでマーティン・アワード(賞)が発表されました!賞をゲットしたのは…1回目は金属が型から流れてしまい、2回目も少しはみだし、でも、自分で彫った形と流れた部分が絶妙なバランスでとてもかっこいい形になった、Hくんの作品でした!!

賞品はGoldsmithsベアー(熊のぬいぐるみ)でした。Hくんおめでとうございました。

ワークショップは終了。

 

ゴールドスミス校についても紹介してもらいました。

ゴールドスミスはロンドン大学に1904年から所属しており、ファイン・アート、デザインの他にもシアター、パフォーマンスなど、多くのコースがあります。

中でも、デザイン・コースでは、グラフィック、プロダクトデザインなどを入学の時点で分けるのではなく、入学後にいろいろなデザインの分野を勉強できる仕組みが特徴的です。

また、ファイン・アートでは入学時から学生を一人のアーティストとして扱い、よりプロフェッショナルな意識で学べる環境を用意しているようです。マーティン先生のお話から、『何を考えるか』完成作品のみならず制作過程をとても大切にしている学校だという印象を受けました。

 

マーティン先生、今日はワークショップを通して素材の魅力を体感する本当に良い機会になりました。

ありがとうございました。

 

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2014.3.23 Bath Spa大学のティム先生が来校してくださいました。

今日は、イギリスのBath(バース)からBath Spa University, Bath School of Art & DesignのTim先生がすいどーばた美術学院に来校してくださり、学校紹介と希望者へポートフォリオ指導をしてくださいました。

 

①スクリーンに学校の写真などを映し出し、現地の写真を見ながら説明をしていきます。

バースという街の魅力、その街と大学のつながり、交流が伝わってきました。バースという街は、大都市ではないけれども、質の高い美術館があり、アートを学ぶ環境がしっかりとある街という印象です。

また、美術大学も全体で900人という比較的こじんまりとした規模ならではで、他の専攻との交流、工房の行き来ができ、自由度がとても高そうです。イギリス留学経験のある寺尾先生は、自分が留学する前にこの学校を知っていたらこの学校を選んでいたかもしれない!とおっしゃっていました(笑)

 

ロンドンにある大規模な学校に負けず、いろいろな分野でアワードも取っているようです。

日本に居るとどうしても有名な学校の情報しか入ってこなかったりするのですが、こういった機会を持つことで、より多くの学校のことを知り、選択肢が増えるのはとても良いことだと思います。

 

学校選びはとても大切なプロセスです。自分に合う、やりたいことがやれそうな学校はどこか、しっかり探していきましょう!

 

②希望者はポートフォリオを見てもらい、アドバイスをいただきました。

とても丁寧にみてくださり、良いところや足りない部分をアドバイスしていただき、今後のポートフォリオ作成のヒントをたくさんもらいました。



2014.3.30 すいどーばたでUCA芸大教員によるインタビュー開催しました

すいどーばた美術学院にUCA芸術大学の担当者を招いてインタビュー(入学審査)を行ないました。

 

留学フェアでのインタビューと比べて、一人30分という長めな時間でのインタビュー、ゆっくりとポートフォリオを見てもらったり、アドバイスをもらったりします。

また、教室から作品もすぐに運べるので、立体作品も実物を持って来て説明しながら見せられることも学院でインタビューをしてもらう良いところですね。

 

今回来日されたのはMAデザイン教員のカタリーナ先生と留学担当のデイビッドさん。作品へのコメントだけでなく、学校の寮などのお話までいろいろな話が聞けました。

インタビューを受けた生徒はみなさんオファーをもらうことができましたね。おめでとうございます!

 

カタリーナ先生、ディビットさん、お忙しい中ありがとうございました!



2014.2.16 祝20回目特別授業開催!!サム先生Workshop

ついに特別授業も今回で20回目になりました。今回も前回に引き続きイギリス人アーティストのサム・ストッカー先生が前回と少し視点を変えて、“インターベンション・ワークショップ”を行ってくださいました。

 

インターベンションってなに?」とお思いの方は前回のワークショップのレポートを見ていただくとして… 何かに介入したり影響を及ぼしたりする作品、サム先生は今回も関連するアーティストの作品画像をたくさん用意してきてくださりました。みんなでパソコンを覗き込みます。

②今回も3人で1グループになり、グループでアイデア出しをしていきます。今日も、体験参加の方も数名いらしたのですが、初めての授業でも、グループだと慣れている生徒に引っ張られてどんどん意見が出てきます。

まず、事前に決めていたテーマを元にそれぞれがリサーチしてきたイメージや言葉を壁に貼付けていきます。それからグループ毎にいつものマインドマッピングから始めます。

今回のテーマは事前にみんなから募集したものですが…『イノベーション』です。うーん、なかなか難しいかな?

イノベーションについて各グループ意見を出し合い、出てきたところで、今度はじゃあどんなものを作っていくか、絞って、形にしていきます。

③今回一つ条件がありました。それは、”教室内に気になるスペースを見つけて、教室にある椅子や机などを作品に使うこと”でした。前回は廊下や階段など変化のある場所から選べたのですが、今回はほぼ四角い教室で、ということで生徒もとまどっていました。

私も難しいかなぁ、と少し心配して見ていたのですが、サム先生と話すと、ほら、あんなとこも面白いね、あそこも使えそう!と今まで何もないように思えていた教室がにわかに活気づいたかのように面白いポイントが見つかってきました。生徒にも話していましたが、う〜ん、なかなかうまく伝わらなかったかな…。

④最後にいつものように各グループ毎に発表してもらいましたが、インターベンションで最も大事な場所との、関わり、というところでは今回はみなさん苦労したようでした。作品や内容はとっても面白かったのですが… ドローイング・マシーンを発明したグループや、人類の発明の歴史を表現したグループなど、その他にも体験型の見ていて楽しくなる作品ばかりでした。

普段の授業は個人で、だいたい机の上で収まるサイズの作品を作っているので、定期的にこういった大きな空間を意識する作品を作る機会があることは良い事ですね。次回のサム先生のワークショップも楽しみです!

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